Web master’s voice in Japanese (9) 2017/10/26

Restoration of Japanese traditional management

 

大企業による不正事件が相次いでいます。特に神戸製鋼所のデータ―改竄は、

数十年も続いていたとの報道で、事実とすれば、経営トップも承知の上で会社ぐるみの慣行だったと思われます。倫理観の欠如による不祥事、不正事件が相次ぎ、東芝は解体され、神鋼の行く手も見えなくなってしまいました。

 

小生が社会に出た昭和40年代ごろまでの企業経営は安定、継続を重視しており、大企業といえども家族的雰囲気が濃厚に漂っていました。

昭和が終わり、平成になったころからジャパンバッシングの嵐の中で、日本の伝統的な企業風土の解体が始められました。終身雇用、年功序列、集団的意思決定などが時代遅れと槍玉にあがり、会社の信用第一と云う経営方針も揺らぎ、短期の利益を最優先する姿勢に変わり、バブル崩壊後の不況と重なって、争ってリストラを行う事態となりました。

会社と従業員、並びに従業員同士の信頼関係にも大きな亀裂が生じ、技術者の解雇、途中退社に伴い貴い技術も海外に流失し、安定経営を揺るがす事態の遠因となりました。

 

ところが、今もなお、労働市場の一層の流動化が必要などという国際派識者の言説が飛び交います。

しかし、そろそろ目を覚ます時ではないでしょうか。日本型の経営に戻るべきです。信用、信頼こそが日本の企業の競争力の原点ではないでしょうか。

 

幸いにして、今回の衆議院選挙において安倍総理はモリ・カケなどと云う露骨にして低次元のメディアのネガティブキャンペーンにもかかわらず、三度目の信認を得ました。

安倍総理は第一次政権では「日本を取り戻そう」と呼びかけたものの、残念ながら早期退陣に追い込まれました。第二次・第三次政権では我慢強く慎重な政権運営に終始してきましたが、いよいよ最終コーナーです。

堂々と「日本を取り戻す」目標を掲げ直し、かつての崇高なまでの日本人の自立の精神性を呼び覚まし、信頼に基づく社会、伝統的な企業経営を取り戻す施策を展開してもらいたいものです。

平成29年10月26日